新型コロナウィルスの新規感染者数は、まだまだ多いものの、このゴールデンウィークは、久々に行政からの行動制限が出されない大型連休となった。生活者は徐々に行動を活発化し初めているし、近い将来、インバウンドも回復していく局面を迎えるだろう。
そのタイミングと合わせるかのように、銀座には新たなトレンドが生まれている。それは100円ショップや300円ショップの出店ラッシュである。DAISOは、大型店をマロニエゲートにオープン。その向かいの西銀座デパートには「3COINS」が登場。さらには、「Seria」が出店した。
日本人にとっても、インバウンドの観光客にとっても商業の中心というイメージのある銀座に、旗艦店を構えるのは、話題性や集客性という意味では効果が高い。
ファッションに関しても、既に大型店を出店しているユニクロやGU。また、新たに出店した「ワークマン女子」など、いわゆる低価格のブランドが、顔を揃えだしている。
いわゆる「ハイブランド」と、「低価格ブランド」の二極化という構図になった。まさに、日本の消費構造の縮図が、銀座で体現されているのだ。
これに、秋葉原や池袋というサブカルやオタクの聖地が加わることによって、他の都市には見られないような、「新しい東京」というものが完成しようとしているとも思える。
これまで、東京あるいは銀座は、他の洗練された先進国の大都市に近づこうとしているようなイメージがあったが、これらの三極化もしくは、カオス化によって、他の先進都市とは違う独自な進化を遂げるのではないかと、期待しているのは、私だけだろうか?



著者情報

第1ディビジョン マーケティング開発第1グループ 小売業やメーカー向け戦略策定、商業デベロッパー向けの戦略・コンセプト策定・ディレクションなどが主な業務。時代を独自に読み解く視点で執筆・講演も行なう。同社ホームページにて「太田の目」を連載中。オリジナル調査「Key Consumer Indicators by ifs」のディレクターも務める。1963 年生まれの「ハナコ世代」。あいみょんの大ファン。

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