2017.01.16 - All , 海外レポート

NY近郊の食・アート&クラフトイベント

ifs New York

2016年秋、NY近郊では人気の食関連イベントやクラフト&アートフェアが開催され、多くの人々が駆けつけた。近年NY近郊のハドソンバレー界隈は食通からアート・デザイン関係者の新たな社交場となっている。

ハドソンバレーは、マンハッタンとニューヨーク州の州都アルバニーを結ぶハドソン川の両側に広がる一帯。のどかな村、緑豊かな農場や小さな町が点在し、大富豪の瀟洒な邸宅も歴史的建造物として遺されている。忙しいマンハッタンの喧騒から離れて、この静かで季節の彩り豊かな地に移住するミュージシャンやアーティストは昔から絶えない。また肥沃な土地から収穫される多彩な農産物に恵まれ、地産池消の美食を堪能できることで、近年食の都として注目されているエリアでもある。ブルックリンで活躍していたシェフ達が新たな創作の地として移り住んだり、ハドソン出身でニューヨーク市内やブルックリンで腕を鳴らしていたシェフのUターンラッシュも目立つ。

ハンプトンやコネチカットの海岸線に比べて価格も手頃なことからセカンドホームをハドソンバレーに持つ人々も増えてきている。NYから車や電車で片道2時間以上かかる場所ではあるが、週末はニューヨーク市内や近郊から人々が散策に訪れる人気のスポットとなっている。

2016年秋に行われた二つのイベントのご紹介

■食のイベント
Smorgasburg Upstate(スモーガスバーグ アップステート)
http://www.smorgasburg.com/

Smorgasburg(スモーガスバーグ)とは、2008年にJonathan Butler(ジョナサン バトラー)とEric Demby(エリック デンビー)によって設立された人気のフリーマーケット「Brooklyn Flea(ブルックリン フリー)」(http://brooklynflea.com/)の後続関連イベントとして、2011年に設立された食に特化したフードマーケット。近年フードベンダーブームのNYでは、食関連のイベントは非常に盛り上がりをみせ、集客に大成功している。

Smorgasburgは、「Smorgasbord(スモーガスボード)」(魚・肉料理、サラダ、飲み物などを何種類も卓上に置き、各自が自分で取って食べるブッフェを意味する)と地名「Williamsburg(ウィリアムズバーグ)」をかけあわせた造語。

4月から11月の毎週土曜日(11:00am-6:00pm)にウィリアムズバーグのウォーターフロントEast River State Park(イーストリバーステートパーク)(Kent AveとN.7Street)と毎週日曜日にブルックリンのプロスペクトパーク内で10月29日まで開催される。地元ブルックリン、ニューヨークシティやニューヨーク近郊を拠点とするおおよそ75-100もの人気フードベンダーが一斉に集結し、ニューヨークのB級グルメを思う存分堪能できる食好きにはたまらない夢のようなイベント。1日に10, 000人が来場し、ブルックリン界隈で最も人気のあるアトラクションの一つ。生産者の食に対する並々ならぬこだわりと来場者の食に対するパッションを肌で感じる瞬間である。

Smorgasburg Kingston(スモーガスバーグ キングストン)
200 North Street , Kingston, NY

IFS NYレポート 食イベント

ウィリアムズバーグ発祥の人気食イベントSmorgasburgが、ニューヨーク近郊のハドソン地域にあるキングストンのHutton Brickyard(ハットン ブリックヤード)(http://www.huttonbrickyard.com/)に上陸。7月4日から毎週土曜日に開催され、2016年秋は10月29日まで開催された。ハドソン川を一面に臨める絶景に佇むHutton Brickyardは、かつては質の高い煉瓦の製造所として栄えていたが、ここ30年間は人の手が入らず放棄されていた。最近になりカリフォルニアを拠点とする不動産業者が手をいれ再開発された場所。

オープンに解放された敷地内では60以上のベンダー(フード、ハンドメイドグッズやアンティーク雑貨)が参加。キングストンで人気のカフェ・ベーカリーOutdated(アウトデーティッド), 家族経営の養豚ファームRaven and Boar(レイヴン アンド ボア)( http://ravenandboar.com/)、ブルックリンガストロノミーの代表格であるRamen Burger(ラーメンバーガー)(http://www.ramenburger.com/) やLumpia Shack(ランピア シャック)(https://lumpiashack.wordpress.com/)、Sawkill(ソーキル)(http://sawkillfarm.squarespace.com/)ファームの新鮮な青果物や包装食品他、食好きをうならせるラインナップが嬉しい。

Smorgasburgの設立者Jonathan Butler とEric Dembyは、ハドソンバレー界隈にSmorgasburgを持ってきたことは非常に自然な流れだという。歴史のあるハドソン川に面した美しいウォーターフロント、近年食のルネッサンスが起こり、独自の創造経済が発達した活気に満ちたコミュニティであるキングストンはSmorgasburgの開催場所として理想的だと語った。

 

■アート・クラフトイベント
Field & Supply(フィールド アンド サプライ)
http://www.fieldandsupply.com/

IFS NYレポート アートイベント

「Field & Supply」は、2014年からマンハッタンを拠点とするインテリアデザイナーBrad Ford(ブラッド フォード)(http://bradfordid.com/)が企画するアップスケールなクラフトフェア(伝統的なアートとクラフトフェアのモダン版)。毎年10月のコロンブスデーウィークエンドに開催されるアート・クラフト好きや、クリエイティブな人々との交流を目指したソーシャルイベント。2015年はNY近郊のHigh Fall(ハイフォール)で開催され、厳選された65のハイエンドなベンダーが展示を行い、2000人を上回る参加者で予想以上の成功を収めた。そのField & Supplyが2016年も10月7日から9日に会場をハドソンバレーのStone Ridge(ストーンリッジ)にある歴史的な建物で最近改装が終わった「Hasbrouck House(ハスブルック ハウス)」に移し、昨年を上回る77のベンダー(ハンドクラフト家具、照明、セラミック、コスメティックス、アパレル、フードやハンドメイド雑貨の)が参加した。

オーダーメードやクラフトマンシップが息づく限りなく一点ものに近いめずらしいアイテムが多く、量産された家具やインテリアグッズに物足りなさを感じる人々を魅了した。

値段も大型の家具では百万円以上の値のつくものも多く展示されていた。イベント中にはベルト作り、生地の染色、カリグラフィーやテーブルアレンジメントのワークショップも開催。(ワークショップチケットは、$75-$150。)ライブミュージックが流れる会場では、美味なフードやドリンクが振舞われ、子供から大人まで寛げる空間を演出。フェアの後は、Hasbrouck House内でのカクテルパーティ、プライベートディナーも企画され作り手との交流を深める場となった。

「ローカル」、「ハンドメイド」、「カスタム」が今後もキーワードとなる。