米注目企業: ポッドキャストからスタートしたBrightly

■コンテンツ、コミュニティそしてオンラインショッピング機能を融合したディスカバリープラットフォームBrightly

https://brightly.eco/
Brightlyは、ワシントン州シアトルを拠点にAmazon, Adobe, SephoraやGoogleでソーシャルインパクトプログラムを率いてきたLaura Alexander Witting氏と初のフェアトレードサブスクリプションボックスGlobeln(https://globein.com/)を創立したLiza Moiseeva氏の二人によって設立されたコンテンツ、コミュニティそしてオンラインショッピング機能を融合したディスカバリープラットフォームである。Witting氏とMoiseeva氏は、社会や環境に配慮した消費行動を行う意識の高い消費者を増やす事を目標に、日々啓発活動に邁進。当初はポッドキャストからスタートし、僅か数年の間にEC及びコンテンツプラットフォームへとビジネスを拡充。現在Brightlyは、サステナブルなライフスタイルを送りたいと願う若年層消費者が利用するNo.1のプラットフォームとして、その人気を不動のものにした。
直近では 女性とノンバイナリーの為のアクセラレーターFemale Founders Alliance(https://femalefounders.org/)、 ベンチャーファンドTacoma Venture Fund(https://tacomaventurefund.com/)、投資会社Keeler Investments(https://www.keelerinvestments.com/)他を含む投資家から100万ドル(約1億500万円)の資金を調達することに成功したスタートアップとして注目されている。今回は、ポッドキャストからスタートし、複数のベンチャーから支援を受ける企業へと急成長を遂げている注目企業Brightlyをご紹介させて頂きます。

■サステナブルなライフスタイルを配信するポッドキャストからスタート

2019年、Witting氏とMoiseeva氏はゴミをゼロにすることを目標に、可能な限り廃棄物を減らすゼロウェイストライフスタイルや、再生し続ける経済環境を指す概念「サーキュラーエコノミー」とは何かなど、視聴者にサステナブルなライフスタイルを送るために実行可能なアドバイスやコツを伝授するポッドキャストGood Together (https://brightly.eco/podcast/)をスタート。Good Togetherのポッドキャストは、エコライフ実践者からも初めて耳にする有益な情報を得ることができると非常に評判が良い。現在は、コンシャスコンシューマー向けトップポッドキャストとしてアップルのポッドキャストにしばしば特集され、また米ポッドキャストランキングトップ150、 レジャーポッドキャストカテゴリーで1位を獲得するまでに至っている。また、同ポッドキャストは、ソーシャルメディア企業Snapchatの目に留まり、同社が2018年に設立したインハウスのアクセルレータープログラムYellow Accelerator Program(https://www.yellowla.com/accelerator)から15万ドル(約1,570万円)の資金調達を得た。

■Brightlyのマネタイズ手法

サステナブルなライフスタイルをトピックスにしたポッドキャストの配信、プラットフォームでのコンテンツの充実、環境に配慮した消費生活を行う消費者同士を繋ぐことでコミュニティ構築に注力してきたBrightlyは、次にマネタイズの手法として、物販の強化に取り組む為に、ブランドとパートナーシップを締結しEC事業に参入。Brightlyが発信する情報は毎日25万人の女性にリーチし、質の高い暮らしのアイディアからお薦め商品まで多くの人々の共感を集め、現在は、1万人以上のブランドアンバサダーを抱えている。また同社は、2020年、TikTokやInstagram等のソーシャルメディアで新規フォロワー数100万人以上を獲得し、破竹の勢いで成長を遂げている。Brightlyの共同経営者Witting氏によると、Brightlyの急激な成長の背景には、コミュニティとコンテンツのコンビネーションがECの売上に相乗作用をもたらした事が挙げられるという。また、新規顧客を増やしたり、商品購入を促す前に、コンテンツやコミュニティを介して顧客との関係を構築することが重要だと語った。

■GoopやGlossierのビジネスモデルを追随

Brightlyのビジネスモデルは、ハリウッド女優Gwyneth Paltrowが2008年にローンチしたウェルネスブランドGoop(https://goop.com/)や、若年層消費者をターゲットに設立したコスメブランドGlossier(https://www.glossier.com/)のコンテンツといったコミュニティありきのビジネスモデルに類似している。Goopは、ウェルネスなライフスタイルに関するアドバイスをニュースレター形式で読者に毎週配信するコンテンツビジネスからスタートし、後にウェブサイト、そしてECへと拡充した。その後も、ブランドとのコラボ、ポップアップのローンチ、ウェルネスサミットの開催、紙媒体やポッドキャストのローンチやNetflixでドキュメンタリー「the Goop Lab with Gwyneth Partlow」を配信するなど、広範囲に事業を拡大。また、Glossierは、「Into the Gloss」というNY発の美容情報ブログからスタートし、サイトを通じて、SNS世代の読者の生の声を反映したネットコミュニティ初の美容ブランド「Glossier」を誕生させた。2019年時に於いて、Glossierの企業価値は12億ドル(約1,260億円)に達している。
コロナ禍に於いて、消費者は何を購入するか、また、どこから購入するか、かつてないほど深く考える傾向にあり、商品のストーリーを知ることができるコンテンツや意見を交換できるようなコミュニティありきのビジネスモデルが今後主流になっていくのではないかと推測する。



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