最近、withコロナに絡んで、「ソト」が注目されている。
いわゆるコロナで脚光を浴びた、キャンプやグランピングなどの「ソト」で遊ぶレジャーも、引き続き注目されている。
他の先進国に合わせるかのように、マスクの制限解除の方向性が徐々に打ち出されてきている。但し、それは、屋外=「ソト」にいる場合で、しかも周囲の人との距離が十分に確保できる場合に限られており、公共交通機関などでは引き続き、マスク着用の方針がだされた。
さらに、学校においても、熱中症予防の観点から、登下校時という「ソト」ではマスクを外す指導が行われる。
屋外以外にも、「ソト」は注目されている。今年のゴールデンウィークは久々に行動制限が設けられず、自分の住む都道府県の「ソト」に自由に旅行することができた。さらには、海外という「ソト」に行く人も話題になった。ゴールデンウィークには、大手旅行会社が、一部の海外ツアーを解禁した。2019年以来、気軽に行くことができなくなってしまった日本の「ソト」への関心は、この夏休みに向けて、一層高まることだろう。
また、逆に海外=「ソト」からの観光客受け入れに向けた動きも始まっている。政府が外国人観光客の受け入れ再開に向けて実証実験をスタートした。海外の人たちが、検温や消毒、マスクの着用など日本のwithコロナルールを徹底していくことができるのかを検証するのだという。これが、問題なければ、外国=「ソト」からの観光客の受け入れが本格的に始まる。一気に観光立国復権というわけにはいかないだろうが、経済効果を生むことを期待したい。
ビジネスにおいては逆に、在宅勤務やテレワークという会社の「ソト」で行ってきた仕事を徐々に、出勤に戻す動きもでている。その方針を打ち出す企業に対して、社員が違和感を覚えたり、新卒採用に影響が出るのではという懸念もあるらしい。会社でデスクに張り付くだけが仕事じゃないという、「ソト」に目が向きはじめたマインドを刈り取ってしまうことにならなければいいと思うのだが・・・。


著者情報

第1ディビジョン マーケティング開発第1グループ 小売業やメーカー向け戦略策定、商業デベロッパー向けの戦略・コンセプト策定・ディレクションなどが主な業務。時代を独自に読み解く視点で執筆・講演も行なう。同社ホームページにて「太田の目」を連載中。オリジナル調査「Key Consumer Indicators by ifs」のディレクターも務める。1963 年生まれの「ハナコ世代」。あいみょんの大ファン。

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